コメント投稿トランプ氏の追加関税発言や政権基盤の動揺により、日経平均は5万円を目前に不安定な局面を迎えています。
しかし、この「不安定な局面」は、必ずしも悲観すべき材料だけではありません。
過去から得た教訓こそが、こうした危機を乗り越える鍵となります。トレーダーもしくは投資家として思い出したくない最悪の危機ほど、実は後で似たようなことが起きたとき「最良の好機」となることがあります。
ただし、そこから「教訓を得れば」の話です。
📉 2024年8月の暴落が残した教訓
2024年7月11日、米ドル円相場が160円台に上昇し、円安となるなか、日経平均はついに42000円を突破しました。
ところが、その日と翌日に政府・日本銀行が為替介入を実施すると、相場の様相は一変してしまいます。ドル円は瞬く間に軟調となりました。
そして、同月末には急落してしまいます(図1参照)。図1 米ドル円(2023/06/29 - 2024/09/12)
出所)TradingViewそれは円安による好業績期待で持ち上げられていた日経平均も同様でした。
ハシゴを外されたことで転げ落ち、8月2日には2166.63円安、そして5日には4451.28円安の暴落となったのです(図2参照)。図2 日経平均(2023/12/01 - 24/09/20)
出所)TradingViewその後、日経平均はV字に回復しましたが、再び不安定な値動きが繰り返されており、投資家が市場の動揺を警戒する状況は変わっていません。
ドル円も同様です。また、個別株や投資信託のなかには、それほど順調に戻らなかった銘柄もあるでしょう。
株価がブレ始めたとき、その兆候を察知できていれば――
そして保有株の含み損を補う保険的な方法があれば――どうでしょうか。その収益から保有株を買い増したり、別の銘柄に切り替えたり、できたかもしれません。
🔔 危機を事前に察知する「兆候」
実は通信講座『OP売坊戦略コース』の会員様に配布している「リスク管理エクセルシート」では、2024年7月18日に警戒の兆候が出ていました。
会員様の優位性を守るため詳しくはいえませんが、オプションのリスク指標である(そして難解な)グリークスの本質を踏まえたうえで、それを直接的に使わずに日々の相場状況を把握しようという統計モデルです。
また、「週次レポート」で継続的に観測している「着眼点」からも警戒すべき状態になっていました。
例えば、信用倍率です。
信用倍率とは信用買い残を信用売り残で割ったものです。
JPX(日本取引所グループ)から週末のデータが翌週第2営業日の17時ごろに発表されています。信用倍率が高い水準にあるのは
(1) 信用買い残が多くなっている
(2) 信用売り残が少なくなっている
(3) 両者が起きていることを示唆しています。信用買い残が多いのは「いずれ売り落ちさせたい」ニーズが潜在的にあることです。
また、信用売り残が少ないのは「いずれ売り建てたい」ニーズが潜在的にあることになります。経験則的に信用倍率が5倍以上にあるときは、相場の上限を示唆していました。
これが24年4月の時点で7倍を超えており、高値を警戒すべき状況にあったのです(図3参照)。
図3 信用倍率と日経平均(2016年4月 - 24年8月2日)
出所)TradingView特に注目すべきは、歴史的高い水準にあった信用買い残でした(図4参照)。
図4 信用買い残と信用売り残(2016年4月 - 24年8月2日)
出所)TradingViewまた、会員様の優位性となるため詳細は申し上げられませんが、7月29日から日経平均のボラティリティ(変動性)に「ボラのお告げ」なる異常値が発生していました。
📌 転ばぬ先の PUT
このような急落は今後も起こる可能性が高いと考えています。
事実、2025年の4月にもありました。そうした兆候を察知したときの「保険」として、一考の価値があるのが「日経225 PUT の買い」です。
PUTとは、期限がきたときに、あらかじめ決められた価格で売れる「権利」です。
このオプションを買う最大のメリットは、どんなに相場が逆に動いても、損失が最初に支払うプレミアム(権利料)だけに限定されることです(※以下、すべての損益計算で税込み手数料を除きます)。
これは先物にはない、オプション買いの最大の優位性のひとつです。
さて、7月に PUT 買いを仕掛けていれば、かなりの収益となっていたことになります。
例えば、日経225オプション24年8月9日期限で40000円の PUT は7月11日終値で145円でした。
これが8月5日には9445円まで暴騰しているのです(図5参照)。図5 日経225OP24年8月限40000PUT(2024/07/11 - 08/06)
出所)楽天証券『MARKETSPEED』と『MARKETSPEEDII』この PUT を1枚(1取引単位=1000倍)145円で買い、9445円で売っていれば、9300×1000=930万円の利益が出ていたことになります。
このPUTを1枚買うのに払う14万5000円のプレミアムが最大損失となります。
しかし、もちろん、期限まで持っておく必要はありません。
目論見が外れたら、すぐに売ってしまえばいいのです。また、現在値からかなり外れた権利行使価格の PUT ですと、支払うプレミアムが比較的安く済むでしょう(図6参照)。
図6 日経225OP24年8月限30000PUTの相場表(2024/08/01 - 05)
出所)楽天証券『MARKETSPEED』と『MARKETSPEEDII』例えば、日経225 OP 24年8月9日限30000 PUT を8月1日に1枚2円で買っていて、5日に1300円で売っていれば、1298×1000=129万8000円の利益が出ていたことになります。
この場合の最大損失は2000円です。
💰 ベア PUT でお得に
さて、どの権利行使価格の PUT を買うか迷うところです。
通常は現在値に近い権利行使価格の PUT のほうが、プレミアムは高くなります。そこで検討したいのが「ベア PUT スプレッド戦略」です。
PUT 買いの優位性である「損失限定」はそのままに、低コストで仕掛けられる戦略です。
コツはありますが、決して難しい戦略ではありません。
PUT 買いに、同じ期限で、それよりも低い権利行使価格の PUT を同枚数売るだけです。PUT を売ると今度はプレミアムを受け取れます。
その分で PUT 買いに支払ったプレミアム分をいくらか相殺させようというわけです。ベア PUT スプレッド
「権利行使価格Aの PUT 売り + 権利行使価格Bの PUT 買い」の組み合わせ
A<B(同一期限・同一枚数)例えば、日経平均が38000円のとき、35000 PUTを1枚15円で買い、34500 PUTを1枚7円で売ると、1万5000円(=15×1000)のプレミアムを支払い、7000円(=7×1000)のプレミアムを受け取ることになります。つまり、差し引き8000円の最大リスクで仕掛けられるわけです。
このポジションを期限まで維持したとしましょう。
そのとき日経平均が34500円を割れていたとすれば、1組当たり8000円の最大リスクに対して49万2000円(=500×1000-8×1000)が最大リターンです。
このように、日経平均の下落時に収益性が得られ、上昇時の損失は限定されます(図7参照)。
図7 ベアPUTスプレッドの損益図
最大の利益は限定されますが、実は低コストでありながら費用対効果(リスク対リターン)が単なる PUT 買いよりも高いケースが多いのです。
このように低リスクで収益性が高そうな戦略を OP売坊先生が主宰する『OP売坊戦略コース』では紹介しています。
また、その対象は日経平均だけでなく、米国株・ETF(上場投信)やFX(為替証拠金取引)にも広げています。日経平均の急落はこれからも起こるかもしれません。
事実、2025年は乱高下する日が増えています。
その兆候を察知できれば、保有株の含み損を減らしたり、その収益から保有株を買い増したりできるかもしません。では、その「兆候」をいかに見つけ出すか。
その「着眼点」について、セミナーでお話できればと思います。早期割引 受講費11,000円のところ、50%オフ〜10月末まで
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